べてるの家

 <なつひさお>。<な>は悩む。<つ>は辛い。<ひ>は暇。<さ>は淋しい。<お>はお金がない。
 本日のほにゃ金は、筑波大学大学院生の種田さんをゲストにお招きしてべてるの家について話しして頂きました。<なつひさお>とはべてるの家の家訓のようなものなのか、精神障害をもつ人が気持ちをこじらせる原因なのだそうです。なぜ今その人の状態がよくないのかを推し量るときに使ったりするらしいです。障害をもっていなくても<なつひさお>は気持ちをこじらせる要因だと思ったら、だめ連を想像してしまいました。
 べてるの家の合い言葉は、三度の飯よりミーティング・安心してサボれる職場づくり・自分でつけよう自分の病気・手を動かすより口を動かせ・偏見差別大歓迎・幻聴から幻聴さんへ・場の力を信じる・弱さを絆に・べてるに染まれば商売繁盛・弱さの情報公開・公私混同大歓迎・べてるに来れば病気が出る・利益のないところを大切に・勝手に治すな自分の病気・そのまんまがいいみたい・昇る人生から降りる人生へ・苦労を取り戻す・それで順調などなどこの発想力には脱帽です。
 種田さんにべてるの家についてほにゃらで話してもらうのは今回が二度目です。今回は初回の時に参加者へアンケートした結果、もっと知りたい、疑問に思うことを中心に話して抱く形式になっていので初回からの連続性がはっきりしていてとてもべてるの家の現実感を感じられました。
 たとえば、べてるの家をつくばで立ち上げるためにはどうしたらいいかという前回上がった質問について答えてくれました。べてるの家での現在の課題のひとつとして、活動を担う当事者の後継者の育成があげられるようです。ある意味この課題は全国の自立生活センターにもあてはまります。また、これまでの報道などの取り上げられ方や講演会など、べてるの家の良いところは伝えられてきたけど、その一方で実際のべてるの家を取り巻いている内外の課題についてはあまり表に出されてこなかったが、べてるの家のありのままのをどう伝えていき、べてるの家のような活動を浦河町だけではなく他の地域にどのように創出していくのかが今取り組まれているようです。浦河町の様子も変化してきているようで、大分過疎化が進んで、以前あったスーパーがなくなっていたりしているらしいです。
 当事者活動の中では、支援者は無力感に襲われるけれども、当事者がいるから続けられるという話も印象的だったし、実際に精神障害をもつ人が気持ちをこじらせているときに周りがどう関わるのかなど聞けたことは参考になりました。